映画「クズとブスとゲス」の(血みどろ)特殊メイクアップ&特殊造型

監督:奥田庸介/出演:板橋俊谷、岩田恵里、奥田庸介、大西能彰、カトウシンスケ、芦川誠

2016年7月30日(土)劇場公開

第16回「東京フィルメックス」スペシャル・メンション賞 受賞作品。

 

映画「東京プレイボーイクラブ」(2011年 大森南朋主演)で商業映画デビューした若手実力派監督の奥田庸介さんの長編映画です。

主に映画のラストバトルが描かれる倉庫での撮影に2日間参加しました。映画全体がバイオレンスの塊のような映画なんですが、その中でのさらにグラフィックな血みどろなバイオレンスシーンの特殊メイク&特殊造型を製作しました。

奥田監督はリアルなバイオレンス描写に定評がある監督なので、現場ではかなりの血糊を使いましたね。

アクションはギリギリまで本物で行く監督なので現場はとにかく凄い迫力だったです。その結果は完成した映画に映像として定着してると思いますね。

ほとんど寝ないでの2日間の撮影は面白くもかなり大変な現場でした(笑)でも試写で観た時、俳優さん、スタッフさんのその苦労が映画の中で報われてると思いましたね。

「クズとブスとゲス」主演は板橋俊谷

この映画の主演は板橋俊谷さん。今年、NHK連続テレビ小説『なつぞら』に門倉努(番長)役で出演して、34歳で高校生役をやったことが話題になりました。

現在、サカイ引越センターのCMに抜擢されて完全にブレイクしてる感じですね。素顔もとても気さくで男前な俳優さんです。

長丁場の現場だったので、かなりいろいろ話した思い出がありますね(笑)


左が板橋俊谷さん。右が出演もしてる監督の奥田庸介さん。

ヤクザの親分役はベテラン・芦川誠

ヤクザの親分役は「その男凶暴につき」などの北野武(ビートたけし)映画の常連俳優のベテラン・芦川誠さん。

現場では若い俳優たちを暖かく支えていて、さすがの貫禄でした。待ち時間の間にいろいろ過去に出演した映画の貴重なお話を聞かせていただきありがたかったです。

映画の中では町ヤクザの怖い雰囲気にプラスして父親の哀愁を漂わせる素晴らしい演技で印象に残ります。


芦川誠さんと現場で。

この映画の特殊メイクアップについて

特殊メイクは基本的にシンプルなもので首の切断部分のアプライアンスとそこから血が噴出す包丁の仕掛けがメインで、その他は現場でのバイオレンスシーンに付随した血糊のメイクをいくつかやりました。

毎回思うのですが血糊を使うシーンの撮影は予想よりもどうしても長くかかりますね。仕掛けやタイミングなど特殊効果なので当然なのですが、とにかく前もって準備を完全にしておくことが重要です。

準備は僕個人の話だけではなく、現場ではいろいろな職人さんたちとの共同作業になりますので、前もって綿密に打ち合わせをしておくことが大事です。

今回はプロデューサーの小林岳さんのおかげで現場ではスムーズに作業が出来ました。特殊メイクシーンのテスト撮影から常に一緒に考えてくれて最後まで監督との仲介を上手くやってくれた小林プロデューサーの存在は僕にとってかなり大きかったです。本当に感謝しています。

 

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