溶解人間ダミーヘッド-melting dummy head-(デモンストレーション作品)

ライフキャストを利用して俳優そっくりのダミーヘッドを作るデモンストーレション作品。

20代の前半に作ったダミーヘッドで友人のライフキャストを使って作ったものです。

デザインコンセプトは「溶けた顔」で、メイクアップでは作ることが出来ない「皮膚の内側の骨が見えそうになってる感じ」を作りました。

こういうのはダミーヘッドならではデザインですね。

 

「アルジネイト」を使った顔の型取り

製作方法は、まず「アルジネイト」を使って顔の型取りをするところから始まります。

アルジネイトとは歯医者さんで使う歯の印象材と同じもので、通常は歯の型取りに使用する材料です。

僕が十代半ばの時に初めて弟の顔の型を取った時は、その当時かよっていた歯医者さんからアルジネイトを売ってもらいました。

まだ材料が簡単に手に入らない時代で情報も無い時代だったので、どこで手に入れるのかわからなかったので歯医者さんから買ったのですが、さすがに高価だった記憶があります。

医療用のものは高価なのが材料の常ですね・・。

今は東急ハンズや世界堂で「かたとって」や「かたと~る」の名前でホビー用に売られているものがあります。通販でも買えるので楽に手に入る時代になりました。

値段はやはり高いものにはそれだけの利点はあるので一概には言えないのですが、基本的にはホビー用でもぜんぜん使えますし問題無いです。

重要なのは的確な水の量で混合することで正しい感覚を掴むまでは何度か練習が必要だと思います。

硬過ぎず、柔らか過ぎずのちょうどいい感じにするには混ぜるスピードも含めてけっこうコツがいります。でも慣れると手早く無駄なく出来るようになります。

 

顔の型取り後の手順

顔の型取りが終わって石膏製のライフキャストが出来たら、それをシリコーンゴムを使ってシリコーン型を作り、そのシリコーン型に粘土を入れます。

この当時は彫刻用の油性粘土はローマクレイ(Roma Plastilina)を使っていたので今のように粘土は溶かせなかったので、ローマクレイをシリコーン型の内側に押し付けるようにして粘土製のライフキャストを作っていました。

粘土製のライフキャストが出来たらそれに彫刻を施していきます。

彫刻が出来たらそれを樹脂石膏で型取りして、そこにラテックスを流し込んで皮を作り、内側に軟質ウレタンフォームを流し込みました。

最後に丁寧にペイントを施し、俳優さんの顔にそっくりなダミーヘッドは完成しました。

関連リンク

世界堂(アルジネイト、石膏包帯などの材料販売店)

 

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